特別なたまごの理由

ポイント3鶏のしあわせのために
~アニマルウェルフェア~

烏骨鶏写真

自然の恵みを命に替える食の大切さに気づいたのは、イタリアで暮らしていた時。国をあげてケージ飼いを禁止しているイタリアでは、たまごも、自然に近い状態で飼われた(平飼い)ものが当たりまえでした。食を楽しみ、大切にするイタリアで開眼した食材(生き物)への意識。
それが、やますけ農園の経営のベースにあります。そして、やますけの養鶏の理念にあるのが、アニマルウェルフェア(動物福祉、動物愛護)の考え方です。

 

卵は、かつては病気の時しか食べられない貴重なものでした。しかし、時代の変遷とともに社会が豊かになり、安価でいつでも誰でも新鮮なものを手に入れられるようになりました。お肉も同様です。

なぜか。畜産の飼育技術が向上して合理化が進み、生産性が飛躍的によくなったからです。しかし、その一方で、生産現場では過酷な環境が家畜たちを苦しめることになりました。

養鶏の場合、「ケージ飼い」という方式が普及しました。そこでは、鶏たちは小さな檻(箱)の中に数羽同時に入れられ、日光や新鮮な空気に触れることは許されず、向きを変えることもできず、前から餌と水を、後ろから卵と糞を、の一生を強いられています。

その結果、鶏たちは病気にかかりやすくなり、抗生物質が投与され、鶏舎を清潔に保とうと消毒するため菌への抵抗力も失っていく……という負のスパイラルに陥りました。それを放置し続けたために、鳥インフルエンザの猛威を受けてしまったのではないか。そうやますけは考えます。

人間だけがしあわせでありたいと願えるのか。それは人間だけの特権なのか。
いえ、動物だって、ましてや、人間のために命を差捧げてくれる、お肉や卵、牛乳のために飼育される生き物たちだからこそ、しあわせに暮らす権利があると思うのです。

鶏たちが快適だと思ってくれる、鶏たちがおだやかでいられる環境をつくれば、鶏たちは健康になります。実際、やますけ農園の鶏たちはワクチンの接種等薬は一切使わずに済んでいます。鶏たちのごはんも、自然のもの、特に地元や近隣で採れたものを中心に国産素材を自家配合したものを食べてもらっています。

私たちは、あまりにも人間の都合だけで物事を進めてきてしまいました。だから、自分の養鶏は、まずは、鶏たちを「主語」に、鶏たちがしあわせな一生を終えることができる環境づくりを徹底的に追求したい。生卵をつかむそのことが結果的に人間の健康としあわせにつながるはずだと、やますけは信じています。